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今週の1冊

今週の1冊

2026/09/15

今週の1冊

『少年と犬』/馳 星周

2011年秋、仙台
震災で仕事を失い、認知症の母と、その介護をする姉を支えるため、和正は犯罪まがいの仕事に手を出していました。
そんなある日、コンビニで一匹の野良犬を拾います
ガリガリに痩せていたその犬は「多聞」というらしく、とても賢い犬でした
和正はすぐに多聞に魅了され、多聞を連れて仕事をすると、不思議とうまくいく
いつしか多聞は、和正にとって「守り神」のような存在になっていきます
ところが、多聞にはひとつ不思議なところがありました
いつも決まって、南の方角を見ている…

いったい何を探しているのか、どこへ行こうとしているのか‥多聞はさまざまな人のもとを旅していきます
その旅の途中で出会うのは、傷ついていたり、悩んでいたり、孤独を抱えていた人たち
多聞は言葉を話すわけでも、何か特別なことをするわけでもありません。
ただ、そばにいる
それだけなのに、出会った人たちに、ほんの少しの安らぎを与えていきます
『少年と犬』は、不思議な一匹の犬と、孤独を抱えた人たちとの出会いを描いた物語

一つひとつは短編小説のように読み進められるのに、読み終えてみると、
それぞれの物語がちゃんとつながっている
仙台から始まり、泥棒、娼婦、老猟師…旅の途中で出会う傷ついた人々へ、
多聞はただ静かに寄り添い、束の間の安らぎを与えて次へと去っていきます
短編がバトンリレーのように繋がっていくので、
普段あまり本を読まない方でもサクッと読みやすいと思いますm(_ _)m

胸がギュッと締めつけられると同時に、じんわりと温かい救いに包まれます
何かを解決してくれるわけじゃない、励ましてくれるわけでもない
ただ、そばにいてくれる
それだけで少し救われることって、案外あるのかもしれません

読書の�


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